公共の場では姿を消しつつある和式トイレ。和式トイレは足に負担が掛かり臭いがちなため、ご家庭のトイレも洋式にされる方が増えています。ただ、洋式トイレは種類や機能が豊富なため、勢いで決めてしまうことはおすすめしません。トイレを和式から洋式へリフォームするために押さえておくべきポイントや費用について解説します。
和式トイレを洋式トイレに変える費用
和式トイレから洋式トイレへのリフォームは、洋式の便器を設置するだけでは済みません。配管の工事を中心に、洋式トイレに合わせた内装変更も伴います。まずは洋式トイレへのリフォームの相場と費用の内訳をご紹介しましょう。
【約40万円前後】が相場
和式トイレから洋式トイレへのリフォームにかかる費用は、①トイレ本体および周辺アイテムの費用、②解体・設置費用、③内装工事費用が必要です。リフォーム費用は標準的な装備で40万円前後になります。
①の費用は、最低限で安価なものであれば5万円程度から揃いますが、ウォシュレットや便座ウォーマーが付くと15万円程度、より高機能な商品になるとさらに高額になります。
本体代のほかにも費用がかかる
工事費用の相場は25万円前後です。段差のあるタイプの和式トイレは改修に2万円程度かかります。また、電動の洋式トイレを導入する場合には、電気工事が必要です。この他、クロスの貼替え、手すりや棚の設置などインテリアデザインの変更が内装工事費に含まれます。
どこにこだわる?じつはとても重要な【機能性】
せっかくリフォームするなら使い勝手の良いトイレにしたいですよね。とはいえ、理想のトイレも多種多様です。そこで、「掃除のしやすさ」「高い節水力」「脱臭・消臭機能」と、こだわりごとのトイレの選び方ポイントをチェックしてみましょう。
掃除のしやすさ
トイレを気持ちよく使い続けるには、掃除のしやすさは重要です。最近では、便器内を自動で掃除する機能が付いたトイレや便座が動いて拭き掃除しやすい機種も販売されています。この他、個室内の拭き掃除がしやすいように耐水性の高いクロスを貼るのもおすすめです。
高い節水力
家族が多いなどでトイレの水の消費量が気になっている方もいるでしょう。和式トイレと比べて洋式トイレの水の消費量は約1/4と各段に少ないです。その中でも、手洗いボウル付きで水を有効活用できる機種や、大・小・ecoなど水量選択ができる機種もあります。ただ、節水力が高いタイプは詰まりやすいので、配管との状況を考慮して選ぶといいでしょう。
脱臭・消臭機能
脱臭・消臭機能に優れたトイレを選んだり、消臭性の高いクロスに張り替えたりすることで、消臭剤や芳香剤に頼らなくても臭わないトイレにすることができます。リフォームの機会に換気設備の見直しをしてみるのも一つの手です。
バリアフリーリフォームなら補助金活用も
トイレのリフォーム工事に利用できる補助金制度があります。代表的なものとしては、介護保険の住宅改修費です。バリアフリーデザインの洋式トイレへリフォームする場合、20万円を上限として工事費用の7~9割、最大18万円が支給されます。こちらは要支援または要介護認定を受けている方が対象で、事前にケアマネージャーを通じて申請が必要です。
この他、自宅介護のためのバリアフリー化や、汲み取り式トイレを水洗化するための補助金・助成金制度がある自治体があります。利用できる制度がないか、リフォーム工事に取り掛かる前に調べてみてください。