風呂は家族が日々の疲れを癒す場所であり、そのために快適で清潔な空間を求められます。
しかし、住宅のリフォームにおいて風呂場の増築は、あまり行われることのない工事と言えます。ここでは、風呂増築について基礎知識からご紹介します。
風呂の増築とは
風呂の増築とは、既存の住宅の風呂場のスペースを拡張することです。
風呂場を広くすることで、家族が快適に入浴できるだけでなく、複数人が同時に入浴することができるようになります。
また、バリアフリーや洗い場のスペースを広くするなど、快適性を向上させることができます。
風呂を増築するメリットとデメリット
メリット
快適な空間を作れたり家族が同時に入浴することができるため、時間の節約になることが挙げられます。
デメリット
工事費が高くつくことや、工期が長くなるため家族の生活に支障が出ることがあります。
風呂増築の費用や期間の目安
風呂の増築の費用や期間は、増築するスペースの広さや設置する設備などによって異なります。
一般的には、工事費用が20万円から50万円程度、工期が1週間から1ヶ月程度かかると言われています。
また、工事期間中は水回りが使用できなくなるため、生活面での支障を最小限に抑えるように注意が必要です。
風呂の増築のプランニング
設計・デザインについて
風呂増築のプランニングにおいて、設計やデザインは非常に重要な要素です。
風呂場は、リラックスするための空間ですから、空間の広さやレイアウト、素材などが重要なポイントとなります。
まず、風呂場の広さですが、風呂場が狭いと入浴時に身体を動かしにくくなったり、湯船にゆっくりと浸かることができなかったりします。
そのため、風呂の増築を検討する際には、今の風呂場の広さをチェックし、どの程度広げることができるかを確認する必要があります。
また、風呂場のレイアウトも重要なポイントです。
風呂場の中に、洗面台やトイレなどの別のスペースを設けることもできますが、スペースが限られている場合は、風呂場にすべてをまとめるのも一つの手です。
ただし、その場合は、タオルやシャンプーなどを収納できる棚を設置したり、壁に吊るすタオル掛けを設置するなど工夫が必要です。
また、風呂場の素材についても慎重に選ぶことが大切です。
素材によっては、滑りやすかったり汚れやすかったりすることがあります。
タイルや天然石などの素材は見た目が美しいだけでなく、滑りにくく汚れにくいという特徴があります。
しかし、メンテナンスが必要な点やコストが高い点などデメリットもあるため、予算や手入れのしやすさなども考慮して素材を選びましょう。
機能性の重要性
さらに重要なのが、機能面です。
快適なバスタイムを過ごすためには、新しく機能的な設備であることが好ましいです。
まずは、お風呂の大きさに注目しましょう。
風呂は家族の人数に応じて選ぶことが重要です。
また、洗い場のスペースも重要なポイントです。快適に入浴するためには、広々とした洗い場が必要です。
その他にも、風呂の形状や排水口の位置、壁面のタイルや内装など、細かな点にも注意しましょう。
また、照明や換気扇の設置も忘れずに行いましょう。
細かい部分ではありますが、後々使いづらさを感じて後悔しないよう事前に確認と準備をすることが大事です。
配慮すべき点~排水、換気~
上記の機能面の中でも、特に注意すべ気点をご紹介します。
まず、排水についてです。
風呂場では、大量の湯気や水蒸気が発生し、排水溝や排水口が詰まりやすくなります。
そのため、排水溝や排水口の形状や設置場所に注意する必要があります。また、排水機能が十分なものを選定し、定期的に清掃を行うことが大切です。
次に、換気についてです。
風呂場は湿度が高く、カビや結露が発生しやすい場所です。そのため、換気扇の設置は必須です。
換気扇の設置位置や風量、音の大きさなども考慮しましょう。
十分な換気が行われないと、カビや結露だけでなく、健康被害も引き起こす可能性があります。
さらに、風呂場での転倒や滑りにも注意が必要です。
風呂場は水がかかりやすく、床が滑りやすくなっています。
そのため、床材や滑り止めの取り付け、手すりの設置など、安全対策をしっかり行う必要があります。
風呂の増築の施工について
施工方法や工程はリフォーム業者によって異なりますが、一般的には以下のような流れになります。
1.見積もりの作成
まずは、リフォーム業者に依頼して見積もりを出してもらいます。見積もりには、風呂増築の内容や施工費用、工期などが含まれています。
設計の打ち合わせ
見積もりが決まったら、風呂増築の設計の打ち合わせを行います。設計には、風呂場の広さや形状、タイルの色や柄などが含まれます。
2. 解体工事
風呂増築を行う前に、既存の風呂場を解体します。解体工事には、配管の切断や床・壁タイルの剥がし作業が含まれます。
3. 配管工事
風呂増築には、新しい配管を設置する必要があります。配管工事には、水道管や排水管の設置などが含まれます。
4. 床・壁タイルの施工
配管工事が終わったら、床・壁タイルの施工を行います。施工には、下地の整備やタイルの貼り付け、目地の埋め込みなどが含まれます。
5. 浴槽や洗面台などの設置
床・壁タイルの施工が終わったら、浴槽や洗面台などの設置作業を行います。設置作業には、配管の接続や固定作業が含まれます。
6. 仕上げ
風呂増築の仕上げとして、壁の塗装やクッションフロアの貼り付けなどを行います。
工事中の注意点
風呂増築の工事中には、いくつかの注意点があります。
まず、工事期間中は騒音や振動が発生するため、周囲の住民に迷惑をかけないようにする必要があります。
工事の時間帯を制限したり、騒音を軽減するために防音材を使用するなどの対策が必要です。
また、風呂場は水回りのため、工事中は水漏れや水害などのトラブルが起こる可能性があります。
特に、浴室の防水工事は施工の重要なポイントであり、不十分な施工が行われると後々まで影響を及ぼすことになります。
そのため、防水工事を行う職人や業者の選定は慎重に行うことが大切です。
また、工事期間中には工事場所が危険な場所になることがあります。
重機や道具が置かれたり、段差や足場の状態が悪くなることがあるため、安全面にも十分な配慮が必要です。
工事現場には足場やバリケードを設置し、危険を回避するための十分な安全対策を講じることが必要です。
風呂の築のメンテナンスについて
風呂増築が完了したら、その後も適切なメンテナンスが必要です。
風呂場は湿度が高く、カビや雑菌が繁殖しやすいため、毎日のお手入れが必要です。
床や壁を拭いて乾かし、カビ取り剤を使ってカビを取り除くなど、清潔に保ちましょう。
また、換気扇を定期的に掃除することも大切です。
風呂増築におけるトラブルや問題点
風呂増築におけるトラブルや問題点としては、水漏れや排水詰まりが挙げられます。
水漏れが発生すると、床下や壁などに水が染み込み、カビや腐敗の原因となります。
また、排水詰まりが発生すると、水が流れず風呂場が使えなくなるため早急に対処する必要があります。
さらに給湯器の故障や配管の老朽化なども問題となります。
メンテナンスの費用や方法
費用についてですが、定期的な清掃や点検は自分で行うことができます。
たとえば、風呂場の床や壁の汚れは、掃除機で吸い取ることができます。また、排水口や換気扇の清掃も重要です。
これらの清掃作業に必要な費用は、掃除機やブラシなどの道具、クリーナー、洗剤などでほとんど済みます。
一方、定期的な点検は専門業者に依頼することが一般的です。
点検内容としては、配管の詰まりや漏水の有無、換気扇の動作状況、湯船や浴槽の状態、給湯器の調子などを確認します。
点検費用は、業者や地域によって異なりますが、年に数回程度の点検であれば数千円程度から、部品交換が必要な場合は数万円程度の費用がかかることもあります。
また、風呂増築のメンテナンス方法としては、日々の使い方にも気を配ることが大切です。
例えば、シャワーの使用後に水分をしっかり拭き取り、浴槽や床に水滴を残さないようにすることで、カビや水垢の発生を防ぐことができます。
さらに、湯船には専用の洗剤を使用し、清潔に保ちましょう。
以上のように、風呂増築のメンテナンス費用は、定期的な清掃や点検にかかる費用がほとんどです。
また、自分でできることも多いので、日頃から使い方に注意し、健康的で快適な風呂時間を楽しむためにも、メンテナンスには十分に気を配りましょう。
まとめ
風呂増築には、計画、設計、施工、メンテナンスといった各段階での注意点があります。
しっかりとした計画や設計に基づく施工と、適切なメンテナンスが必要です。
トラブルが起きた場合には、早めの対処が必要です。
当社では、豊富な経験と知識を持つ専門スタッフが、お客様のニーズに合わせたプランをご提案いたします。
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